What’s M&A? 中小企業の事業承継における問題点とは?事業承継対策の功罪を考える

事業承継とは | 事業承継税制から後継者教育まで

会社の事業をいかにして次世代へ引き継ぐかは、特に中小企業では大きな課題です。事業承継の基本知識を身に付けて、トラブルが起こらないように備えましょう。

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目次

◆事業承継とは
◆事業承継税制とは~自社株式に課される相続税の問題~
◆事業承継を誰にするか~承継先ごとのメリット・デメリット~
◆事業承継における課題と事前の取り組み
◆自社株式承継の具体的な方法
◆持株会社(ホールディングス)化のメリット・デメリット
◆事業承継税制(相続税・贈与税の納税猶予)~平成30年度改正の影響~
◆事業承継補助金の活用
◆後継者の教育と必須スキル
◆現経営者が率先して事業承継計画に着手すべし
◆事業承継を成功させるために必要なこと
◆まとめ

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⇒平成30年度税制改正による相続税・贈与税の納税猶予への影響
 

 

◆事業承継とは


事業承継とは、会社の経営を後継者に引き継ぐことです。
後継者を誰にするかは大きな経営課題であり、選択肢としては、子どもなどの親族、従業員、そしてM&Aによる第三者への承継が考えられます。
 
事業承継において、具体的に引き継がれるものが何かといえば、会社の「ヒト」「モノ」「カネ」といった経営資源です。
 
この内、「モノ」「カネ」を後継者に承継することを総称して「物的」事業承継と呼ばれることがあります。
これは現社長が所有している会社の株式や、会社が利用する土地・建物、設備、運転資金といった財産の承継を指す言葉です。
 
一方、「ヒト」の承継は「人的」事業承継と呼ばれ、社長という組織内での役職・役割と、会社の経営権を、次の社長となる後継者に託すことをいいます。
ヒトに付随した、経営理念や信用力、独自のノウハウといった目に見えない経営資源を後継者に引き継ぐことも広い意味で「人的」事業承継の中に含まれます。
 
【事業承継で継ぐもの】
事業承継【事業承継で継ぐもの】
 


◆事業承継税制とは~自社株式に課される相続税の問題~


 
中小企業のオーナーにとって、換金性のない自社株式に対して多額の相続税が課されることは死活問題です。
そのため、相続税をいかに引き下げるかに腐心するあまり、株価を抑えるために利益を出さないようにしたり、不必要な会社分割をしたり、自社株式を親族にばらまくなどといった行為が行われてきた背景があります。
いずれも会社経営上、健全性を欠くものであり、事業の存続どころか、かえって会社の寿命を縮めることになる行為といえるでしょう。
 
そこで、会社に負担をかけず、円滑な事業承継ができるようにするために設けられたのが、「非上場株式等についての相続税及び贈与税の納税猶予及び免除の特例」(いわゆる「事業承継税制」)です。
事業承継税制は、後継者が現経営者から自社株式を贈与あるいは相続・遺贈によって取得した場合、一定の条件を満たして所定の手続きを行うと、贈与税・相続税の納税が猶予されるというものになります。
 
なお、納税猶予を受けたあとに要件を満たさなくなった場合は、猶予された税額をすべて納付しなければならない。
そのため、納税猶予を利用するのであれば、その後の会社経営に関してきちんと見通しを立て、事業を継続していく必要があります。
 
⇒平成30年度税制改正による相続税・贈与税の納税猶予への影響

 

◆事業承継を誰にするか~承継先ごとのメリット・デメリット~


事業承継を誰にするかによって、「親族内承継」「親族外承継(MBO等)」「M&A」と大きく3種類に分かれます。
いずれに事業承継するかについて、意思決定の流れは下記のようになります。
 
【事業承継検討のフローチャート】
事業承継【事業承継検討のフローチャート】

また、それぞれのメリット・デメリットは下表のようにまとめることができます。
 
【承継先ごとのメリット・デメリット】
事業承継【承継先ごとのメリット・デメリット】

 
⇒M&Aとは?企業買収の方法と必須となる基礎知識

 

◆事業承継における課題と事前の取り組み


「物的」事業承継と「人的」事業承継の2つの側面から、問題となる事項を洗い出し、具体的な対策を検討していきます。

 

(「物的」事業承継における対策の検討)

「物的」事業承継の計画においては、自社株式にかかわる対策が重要になってきます。
経営者の持株数と、それ以外に誰がどれだけの持分を保有しているのかを調べ、一覧にして整理しておく必要があります。
その後、検討するべきが「株主対策」と「株価対策」です。

 
□ 株主対策
後継者に必要な議決権割合はどれくらいかといえば、後継者以外の株主が後継者に協力的かどうかなど、会社ごとの状況に応じて異なるため、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。
 
過半数である51%の議決権があれば、取締役・監査役の選任、取締役の解任、剰余金の配当などについて、株主総会の普通決議事項を可決させることができます。
さらに、3分の2以上にあたる67%の議決権を保有すれば、定款変更、合併・分割などの株主総会の特別決議事項を可決させることができます。
 
【議決権保有割合と決議・権利の内容】
事業承継【議決権保有割合と決議・権利の内容】

 
□ 株価対策
株価対策にもさまざまな方法があり、調達資金、税金、相続に与える影響も異なります。
税理士などの専門家に相談し、いくつかの方法でシミュレーションを行った上で、それぞれの会社に合った最適の方法を検討することが重要です。
ただし、株価引下げを意識し過ぎるあまり、経営を悪化させることがあるので注意が必要です。
 
具体的には、下記のようなケースです。
・業績を悪化させる合併・分社
事業ごとの業績管理の不能、利益増加の裏付けがない人件費の増加、現場の混乱などのマイナスの影響が懸念されます。
・投資利回りを無視した資産の購入
資産の購入額に対する利益やキャッシュフローの割合(投資利回り)が低い場合、会社の業績に与える悪影響が大きくなります。
・会社の財務内容に比べて過大な役員退職金の支給
税務上は過大でないと判定される役員退職金であっても、会社の財務内容に比べると過大になる場合があります。

(「人的」事業承継における対策の検討)

「人的」事業承継における、社内体制の見直しや後継者の育成には時間がかかるので、それらも考慮に入れた上で、余裕を持って計画を立てるべきでしょう。
現社長の仕事内容や社内での役割などをあらかじめ「見える化」する一方で、後継者候補とはしっかりとコミュニケーションをとり、意思疎通できていることが重要です。
 
【事業承継の課題と事前の取組み】
事業承継【事業承継の課題と事前の取組み】

 

◆自社株式承継の具体的な方法

(① 贈与)

生前贈与は、相続・遺贈による事業承継と比較すると、タイミングを見計らって現社長の意志で実行できるところにメリットがあります。
あらかじめ贈与しておくことによって現社長の相続財産も減少します(相続発生前3年以内に贈与した資産については、相続財産に持ち戻されて相続税の計算がされ行われます)。
ただし、一般的には承継する財産の評価額あたりの贈与税の税率は相続税の税率よりも高くなります。
 
□ 暦年課税贈与
・基礎控除(非課税枠)は受贈者一1人につき年間110万円
・基礎控除を超える贈与に対し超過累進税率(最高55%)の贈与税
・贈与した財産は、原則として相続税の課税対象にならない
事業承継【暦年課税贈与】
 
□ 相続時精算課税贈与
・贈与者一1人につき2,500万円の非課税枠
・非課税枠を超える贈与に対し一律20%の贈与税
・60歳以上の父母(祖父母)から、20歳以上の子(あるいは孫)に対する贈与が対象
・贈与した財産は相続税の課税価格に含めて相続税額を計算
事業承継【相続時精算課税贈与】

 
⇒自社株式を後継者に承継させる方法(相続・遺贈、贈与)

(② 譲渡(売却))

後継者に自社株式を売却する方法では、現社長は現金を手にすることができ、売却された自社株式は相続財産から外れるので、その後の値上がりを心配する必要がありません。また、税率は譲渡益の大きさに関わらず20.315%と一定です。
売買取引なので後継者は自社株式を購入するための資金調達が必要です。
 
□ 持株会社(ホールディングス)への売却
・譲渡益に対して一律20.315%の譲渡所得税など
・譲渡価額は法人税法上の時価が基準
・相続税評価額の計算上、含み益による株価の上昇を抑制できる
・会社の収益力を担保にして、買取資金を調達できる
事業承継【持株会社への売却】
 
□ 従業員持株会への売却
・譲渡益に対して一律20.315%の譲渡所得税など
・譲渡価額は配当還元価額が基準
・配当を通じて従業員に利益を還元できる
・安定株主を確保し、後継者が承継する際の資金負担が軽減される
事業承継【従業員持株会への売却】

 
⇒自社株式を後継者に承継させる方法(売却)

 

◆持株会社(ホールディングス)化のメリット・デメリット

 

□ホールディングス化のメリット

・株式の移転が円滑になる

持株会社(ホールディングス)が自社の株式を購入するための資金を金融機関から借り入れた場合、株式(資産)と借入(負債)が相殺されることになり、持株会社(ホールディングス)の株価は抑えられます。
つまり、持株会社(ホールディングス)を経営者が設立した場合では、株価を抑えて後継者へ承継できるため、相続税や贈与税の節税効果が期待されます。
後継者が持株会社に出資して設立した場合は、株式を集約させた段階で承継は完了です(ただし、持株会社に集約させる際、譲渡所得税が課されます)。
 

・税金対策になる

持株会社(ホールディングス)の株式評価では、純資産価額算定上、子会社の含み益に対して37%控除が適用されるため、自社の株式をそのまま経営者が保有するよりも株式上昇が抑制されます。
また、株式保有特定会社に該当しなければ、類似業種比準価額を評価要素になることで、事業利益によっては持株会社の評価を引き下げることができます。
 

・相続対策になる

持株会社(ホールディングス)へ自社株式を譲渡して現金化してしまえば、経営者の個人資産はその後の株式評価上昇による影響を受けないため、相続税評価額は固定されます。
また、換金しにくい自社株式を現金化することで、納税資金の準備、財産分割資金の確保が可能になります。
 

□ホールディングス化のデメリット

・株式譲渡益への課税

株式を譲渡する側には、譲渡所得に対して20.315%の所得税・住民税が課税されます。
(相続や贈与であれば、財産を受け取る側が課税されます。)
 

・借入金が発生する

持株会社(ホールディングス)への株式譲渡では、持株会社(ホールディングス)が株式を買い入れる際に資金を調達しなければなりません。
銀行から融資を受けた場合、その持株会社(ホールディングス)は、多額の負債を抱えることになります。
持株会社(ホールディングス)で事業を行っていたり、子会社の本業が好調で十分な配当金を受け取れる状態であれば問題ありませんが、そうでない場合は注意が必要です。
 

・課税上の問題

節税「だけ」を目的にした持株会社(ホールディングス)の設立は、国税庁から問題視される可能性もあります。
専門家に相談して、経営方針との整合性をとりながら進めましょう。

 

◆事業承継税制(相続税・贈与税の納税猶予)~平成30年度改正の影響~

事業承継税制(正式には、非上場株式等についての相続税及び贈与税の納税猶予及び免除の特例)は、後継者が現経営者から自社株式を取得したとき、一定の条件を満たせば、贈与税・相続税の納税が猶予されるという制度です。
これまでは、使い勝手の悪さを指摘されることが多く、利用者は決して多くありませんでした。
 
ところが、平成30年度の税制改正では、大きく舵が切られることになりました。
改正のポイントは以下になります。
 

□納税猶予対象株式及び納税猶予税額の拡大

従来の事業承継税制では、納税猶予の対象株式は発行済株式総数の「2/3」に達するまでであり、相続税の猶予割合に関しても「80%」であることから、株式に係る相続税の約53%(2/3×80%)しか猶予されない、というのが実情でした。
 
新設された「特例制度」においては、特例後継者が、特例認定承継会社の代表権を有していた者から、贈与又は相続若しくは遺贈により当該特例認定承継会社の非上場株式を取得した場合には、その取得した「全株式」に係る贈与税又は相続税の「全額」について、特例後継者の死亡の日等までその納税が猶予されます。

 

□承継パターンの拡大

従来の事業承継税制では、先代経営者以外の者(例えば、先代経営者の妻)からの贈与については、納税猶予の対象となっておらず、税負担の問題から後継者に株式を集約できないことがありました。
また、中小企業の中には兄弟による共同経営のニーズがあったものの、一人の後継者しか納税猶予を受けることができませんでした。
 
「特例制度」では、代表者以外の者を含む複数人の株主(親族以外の者を含む)から、代表者である特例後継者(最大3名)への納税猶予対象株式の贈与等も納税猶予の対象になります。

 

□雇用確保要件の実質的な撤廃

従来の事業承継税制では、事業承継後5年間平均で雇用の8割を維持できない場合は納税猶予が打切られ、納税が必要になるため、これが納税猶予の適用を躊躇させる大きな要因の1つでした。
 
「特例制度」においては、雇用確保要件を満たせない場合であっても、一定の都道府県へ提出すれば納税猶予を継続できるようになったため、これまでより事業承継税制を選択しやすくなりました。
 

□譲渡、合併、解散時等の納税猶予額の減免

従来の事業承継税制では、後継者が自主廃業を行う場合、納税猶予は打ち切られ納税が必要になりますが、その時点で株価が下落していたとしても、承継時の株価を基に贈与税額または相続税額を納税する必要があり、過大な税負担が生じます。
 
改正後は、「経営環境の変化を示す一定の要件を満たす場合」には、譲渡若しくは合併の対価の額(その時の株式の相続税評価額の50%が下限)又は解散時の相続税評価額に基づき納付金額を再計算し、当初の納税猶予税額との差額は免除さます。
 

□相続時精算課税制度の適用対象者の拡大

従来の事業承継税制では、後継者が贈与者の子や孫『以外』の場合、納税猶予打切り時に暦年課税で贈与税が課税されるため、後継者に過大な税負担が生じる可能性がありました。
 
「特例制度」においては、特例後継者が贈与者の推定相続人以外の者(その年の1月1日において20歳以上である者に限る)であり、かつ、その贈与者が同日において60歳以上の者である場合には、相続時精算課税の適用を受けることができることとしています。

 
⇒平成30年度税制改正による相続税・贈与税の納税猶予への影響

 

◆事業承継補助金の活用

事業承継補助金は、中小企業庁が主体となり、年度ごとに公募が行われ、審査を経て交付される補助金です。
事業承継をするタイミングで、新しい事業を始めたり、経営革新を行ったりする中小企業などを対象に補助が行われる制度ですが、事業承継をする企業に対して無条件で交付されるわけではありません。
 
なお、この事業は、経済産業省が直接行うのではなく、「事業承継補助金事務局」と事業者のあいだで行われるため、手続き書類等は事務局へ提出します。
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□募集補助対象者

・後継者承継支援型
事業承継の際に経営革新や事業転換を行う個人や中小企業、小規模事業者等の中で、地域の需要や雇用を支える事業を行う方が対象です。
特定総合支援事業を受けるなど、一定の実績や知識を有する必要もあります。
 
・事業再編・事業統合支援型
後継者の不在によって、事業再編や事業統合等を行わなければ事業継続が困難である方のうち、実際に事業再編・事業統合等を行う中小企業・小規模事業者の方が対象です。
なお、対象は「後継者承継支援型」と同じく、事業再編や事業統合等を行う際に、経営革新や事業転換をする事業者で、地域の需要や雇用を支える事業を行う方に限られます。
一定の実績や知識を有していなければならないという点も同様です。
 
なお、これはあくまでも調整中の要件であり、今後変更される可能性もあります。利用を希望する場合は、必ず最新の情報を確かめるようにしましょう。

 

◆後継者の教育と必須スキル

(後継者が身に付けておきたい6つの能力)

後継者の育成は、5年~10年の中長期スパンで取り組まなくてはならない重要な経営課題です。
後継者が身に付けておきたい能力として、具体的には以下の6つがあげられます。
 
① 経営基礎スキル・財務リテラシー
② 現場理解、数字から現場で起きていることを推測する力
③ 社内外の人脈
 
外部研修による基本的な知識の獲得と併せて、自社事業のコアとなる部門での業務経験を積むことが現場理解につながり、人脈作りでも効力を発揮します。
現社長が持っている社外ネットワークを継ぐために、各種会合等にも積極的に後継者を連れて行く活動も必要な教育の一つです。
 
④ リーダーシップ(部下からの信頼)
⑤ 経営者としての志(欲)
⑥ 先代の経営への理解・共感・感謝
 
「リーダーシップ(部下からの信頼)」そして「経営者としての志(欲)」については、後天的に育成・強化しづらいものです。
そのため、後継者としての素養という意味では、これらを重視するべきかもしれません。
最も重要なのが「先代の経営への理解・共感・感謝」であり、これを忘れてしまうと数年後には先代が返り咲く自体になり、事業承継が停滞してしまいます。
 

(後継者を支えるチーム作り)

現社長が担っていた役割を、全て後継者自身が引き継ぐことは不可能と考えた方がいいでしょう。
次世代では、各々の強み・専門性を有した経営幹部とともにチーム経営をしていくことを前提に準備を進めていく必要があります。
 
【チーム経営への移行イメージ】
事業承継【チーム経営への移行イメージ】

(中期事業計画の策定)

後継者教育の総仕上げが、次期社長を中心とした次世代の経営チームによる中期事業計画の策定です。
計画そのものの妥当性・質ももちろん重要ですが、それ以上にこの計画を作成するプロセスの中で当事者意識を醸成することが大きな目的といえます。

(「人的」事業承継のゴールとは)

中期事業計画の策定をクリアできれば、現社長も「自分がいなくなっても何とかなりそう」と、不安が軽減されることになります。
それが「人的」事業承継のゴールともいえるでしょう。
 
⇒事業承継の具体的な手続きの流れ

 

◆現経営者が率先して事業承継計画に着手すべし


誰に事業承継するのかが固まってきたら、必要な手続きの流れとポイントを押えた事業承継計画を立てる必要があります。
事業承継計画の作成手順は以下の流れで進めます。
 
① 次世代に向けた改善点、方向性の検討
・現在の経営状況、過去の実績を調査・分析(財務分析)
・将来に向けた改善点や方向性を検討
 
② 環境変化の予測と対応策・課題の検討
・経営環境の分析と変化の予測(PEST分析)
・重点課題を検討し、対応策を打ち出す
 
③ 中長期ビジョンと目標設定
・中長期的な方向性、経営ビジョンを検討
・実現するための会社のあるべき姿をイメージ
 
④ 円滑な事業承継に向けた課題の整理
・後継者を中心とした新経営体制(経営チーム)の検討
・移行までの具体的課題を整理
 
⑤ 事業承継計画の作成
・具体的な数値目標を盛り込んだ中長期的な経営計画を作成
・事業承継対策の実施時期などを盛り込み、「事業承継計画」を作成

 

◆事業承継を成功させるために必要なこと


事業承継を成功させるためには、現社長は下記の事前準備が必要になってきます。
 

□ 既存事業の収益力強化

後継者の育成が進んだとしても、承継直後は以前のようにいかないことも少なくありません。
その際に、土台となる収益力さえあれば、そのロスを補うこともできます。
 

□ 見える化(KPI、事業計画策定)

承継期間中に「社長の頭の中の見える化」を進めておくことが重要です。
特に、経営にとっての重要指標(KPI)の設定、それを把握するためのシステム化、承継までの期間の事業計画策定は行っておきたいところです。
 

□ 同年代の幹部の花道づくり

古参幹部が改革の抵抗勢力となってしまうようであれば、現社長は、自身の在任中に現経営幹部と話をして、現社長が退任する前か同時に退職してもらえるよう花道を作っておきましょう。
 

□ 残すべき会社の理念・魂の明文化

事業承継後の会社の在り方については、基本的には後継者に一任するべきでしょう。
しかし、会社の根幹部分である「なぜ、この会社を立ち上げたのか」「何のために存在する企業であって欲しいか」という経営理念は次世代にも承継していくべき内容です。

 

◆まとめ


事業承継をする先としては、親族、従業員、第三者(M&A)と選択肢がありますが、それぞれメリット・デメリットがあるため、経営環境や自社の置かれている状況も踏まえて経営判断をしなければなりません。
事業承継には、大きく「モノ」「カネ」の承継である「物的」事業承継と、「ヒト」の承継である「人的」事業承継に分けて考える必要があります。
それぞれの重要課題は、「物的」事業承継においては、自社株式をいかにして後継者に引き継ぐか、「人的」事業承継においては、後継者教育です。
現社長は、自身の業務を「見える化」して、後継者が引継げる組織体制づくりを進めていく必要があります。
一方で、後継者に求められるのは先代の経営を尊重する姿勢といえるでしょう。

 
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⇒平成30年度税制改正で納税猶予はどう変わる?
 
⇒平成29年度税制改正 取引相場のない株式の評価の見直し
 
⇒事業承継とは | 事業承継税制から後継者教育まで
 
⇒相続税とは
 
⇒贈与税とは
 
⇒M&A・事業承継の実務を語るコンサルタントインタビュー
 
⇒山田コンサルが提供するM&A・事業承継サービスの特徴
 

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